
協賛の種類
- 資金協賛 — 制作費に充てるお金で、多くはクレジットや協賛表示で返します。
- 現物協賛 — 衣装、小道具、車両、食品などの商品を、画面の中や現場で使うために貸与・提供してもらいます。
- ロケ地協賛 — 店舗、オフィス、ホテルなどを撮影場所として提供してもらいます。
- サービス協賛 — 機材、宿泊、移動、ケータリングなどをサービスとして提供してもらいます。
- プロダクトプレイスメント — 対価を受けて、商品やブランドを場面の中で使ったり見せたりします。
一つの協賛社が複数の種類を組み合わせることもよくあります。カフェが店を貸し、飲み物を現物で提供し、ある場面で看板が映ることを求める、といった形です。組み合わせが増えるほど、受け取るものと返すものを項目ごとに書き出しておくことが大切になり、後のトラブルを防げます。協賛は制作部やプロデューサーが担当することが多く、画面にどう映すかは演出部や美術部と一緒に決めます。
表示と露出のルール
プロダクトプレイスメントや協賛クレジットの規制は、国によって異なります。放送局には、どのジャンルでプレイスメントを認めるか、商品をどこまで目立たせてよいか、どう表示するかといった独自の基準があることが多く、放送前に審査されます。そのため放送作品では、プレイスメントをまず放送局や発注側と合意するのが一般的です。
劇場映画では、エンドクレジットで協賛社に謝意を示すのが一般的です。オンラインのコンテンツでは、対価を受けて商品を見せる場合にはっきりと表示することが求められる場合が多くあります。公開先ごとに基準があるので、作品の公開先がわかったら、まずその公開先のルールを確認しましょう。
提案から最終報告まで
- 01提案書を作る作品の概要、想定する視聴者、公開先と時期、商品の見せ方の例を入れます。台本の中で商品が自然に入る場面を選んでおくと、提案の説得力がぐっと増します。
- 02条件を交渉する露出する場面と見せ方、クレジットの文言、宣伝での使用、独占の有無、ブランドを傷つけかねない避けるべき場面を合意します。プレイスメントが物語を壊さないか、監督と確認しておきます。
- 03契約を結ぶ提供されるものと返すもの、露出の条件、現物の返却と破損、公開が延期されたり場面がカットされたりした場合の扱いを書き込みます。
- 04撮影して記録する協賛の露出があるシーンとショットを、コールシートとスクリプターの記録に書いておきます。現物が届いたら、日付と状態がわかるように写真を撮ります。
- 05報告して精算する公開後、すべての露出のスクリーンショットとタイムコードを報告書にまとめ、現物を返却し、請求書などの書類を整理します。
協賛の条件が物語を損なうと、作品も協賛社も損をします。商品の長いクローズアップや商品をほめるセリフを求められると、視聴者の反感を買いやすく、放送では規制上の問題になることもあります。監督と脚本家が受け入れられる露出の程度を提案の段階で決めておくと、交渉が楽になります。
- 提供内容 — 金額、商品の種類と数量、ロケ地の日時
- 露出の条件 — 場面、見せ方、クレジットと協賛表示の文言
- 制限 — ブランドを傷つけかねない場面、競合の露出
- 宣伝での使用 — 協賛社がスチールや作品名をどう、いつまで使えるか
- 変更時の扱い — 場面がカットされたり公開が延期されたりした場合
現物協賛は、会計上の記録が必要になる場合もあります。商品をどう評価するか、請求書のやり取りが必要かどうかは国や契約の形によって変わるので、税理士に確認してください。
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