
撮影部の役割
| 役割 | 担当すること |
|---|---|
| 撮影監督(DP) | フレーミング、カメラの動き、光を設計し、照明技師とルックを決める |
| カメラオペレーター | カメラを操作し、フレーミングと動きを作る |
| チーフ撮影助手(フォーカスマン) | ピント送り、レンズ交換、カメラの組み立てと管理 |
| セカンド撮影助手 | カチンコ、カメラレポート、俳優のマーク、カードとバッテリーの交換 |
| DIT | データのバックアップと検証、モニター用LUTと画づくりの設定の管理 |
| ローダー | カード、バッテリー、機材ケースの管理と運搬。小さなチームではセカンドやデータ担当が兼ねる |
小規模な撮影では、撮影監督がカメラを回したり、1人がセカンドとデータを兼ねたりします。最初の打ち合わせで、カチンコ・レポート・データを誰が担当するかを決めておけば、抜け漏れがなくなります。
1日の流れ
- 集合 — 機材を降ろしてカメラを組みます。電源を入れ、レンズ、カード、バッテリー、モニターを確認します。
- 段取り — 監督と俳優が動きを決める間に、撮影部はカメラ位置とレンズを決めます。
- マークと準備 — 俳優の立ち位置にマークを付け、照明の準備中はスタンドインで画を決めます。
- テスト — 俳優が本番どおりの速さで動き、チーフはピント送りを、オペレーターはフレーミングを確かめます。
- 本番 — テイクごとにカチンコを打ち、セカンドが結果をレポートに記録します。
- 次のセットアップ — 同じ向きのショットをまとめ、カードの残り容量とバッテリーを確認します。
- 撤収 — 最後のカードをデータ担当に渡し、バッテリーを充電して機材を片付けます。
フォーカスマークと距離の測り方
- マーク — 俳優が止まる位置の床に、色付きのテープで T や V の印を付けます。俳優ごとに色を変えると混乱しません。
- 測り方 — ピント距離は、カメラボディのセンサー面マークから測ります。メジャーや距離計でマークまでを測り、フォーカスリングやフォローフォーカスのマーキングディスクに書き込みます。
- テストで確認 — 俳優がマークに正確に立つかを確かめ、動きの中のどのタイミングでピントを送るかを決めておきます。
- 余裕 — 長いレンズ、近い距離、開けた絞りでは被写界深度が浅く、誤差の許容範囲が小さくなります。
カチンコの打ち方
- 1拍子木 — 合わさった瞬間が画と音の同期点です。
- 2シーン・カット・テイク — いちばん大きく書き、テイクごとに書き換えます。
- 3ロール・日付・監督・撮影・フレームレート — ポストが元素材を探す手がかりです。
- 01カチンコを書き換える次のテイク番号とロール(カード)番号を前もって書いておきます。カットが変わったら新しいカット番号を書き、テイク1から数え直します。
- 02画面に入れるカメラと録音が回ったという合図が出たら、ピントの合う距離でレンズの前に、画面いっぱいに映る大きさでカチンコを構えます。
- 03読み上げる音声ファイルだけを聞いてもどのテイクかわかるように、「シーン12、カット3、テイク2」のようにはっきり読み上げます。カットを数字ではなくアルファベットで表し、「12C、テイク2」のように言うチームも多くあります。
- 041回打つ拍子木を上からきれいに1回打ち下ろし、すぐに画面から出ます。俳優の顔に近いときはそっと打ちます。
- 05打ち損ねたら — 尻カチンテイクの頭で打てなかったときは、テイクが終わってからカチンコを逆さまにして打ちます。最後に打ったという合図になります。
- 06音を録らないとき — MOS録音しないテイクでは、カチンコに MOS と書き、拍子木を閉じたまま打たずに画面に見せます。
カメラレポートの書き方
カメラレポートはカード(ロール)1枚につき1枚で、そのカードに入ったテイクを記録します。ポストは元素材を探すのに使い、撮り直しのときは同じレンズ・絞り・フィルターを再現するのに使います。
- ヘッダー — 作品名、撮影日数、日付、カメラ(A/B)、ロール・カード番号、撮影監督、記入者。
- テイクごと — シーン、カット、テイク、レンズ(mm)、Tストップ、フィルター、フレームレート、OK/NG/キープ、タイムコード、備考。
- 備考 — ピントの甘さ、音の問題、ハイスピード撮影など、編集者が知っておくべきことを短く書きます。
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