6부 照明・特機 · 第1講 · 読了 4分

照明の基本 — 三点照明・色温度・自然光の使い方

キー・フィル・バック、硬い光と柔らかい光、色温度

照明の基本は三点照明です。主な光であるキーライトを被写体の斜め前に置き、反対側から弱いフィルライトで影を埋め、後ろからバックライトを当てて被写体を背景から切り離します。キーとフィルの明るさの差(キー対フィル比)が大きいほど、コントラストが強くドラマチックな画になります。光源が大きいほど光は柔らかく、小さいほど硬くなります。色はタングステン約3200K(オレンジ)と昼光約5600K(青み)を基準にカメラのホワイトバランスを合わせます。自然光は窓とレフ板で整え、太陽が低いゴールデンアワーを活かします。そして電気とケーブルの安全は、すべての照明作業の前提です。

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講義の目次第6部 第1講 · 26/49
  1. 1부 制作の流れ3講
    1. 1制作の流れ
    2. 2撮影前チェックリスト
    3. 3日々スケジュールの作り方・読み方
  2. 2부 制作実務3講
    1. 1制作予算と精算
    2. 2協賛とプロダクトプレイスメント
    3. 3権利処理(クリアランス)
  3. 3부 制作部の現場運営6講
    1. 1制作部の仕事
    2. 2ロケーションと撮影許可
    3. 3移動・食事・宿泊
    4. 4キャストとエキストラ
    5. 5現場の進行
    6. 6仮払いと領収書
  4. 4부 演出部の実務6講
    1. 1演出部の構成と1日
    2. 2台本分析と演出準備
    3. 3撮影順の組み方
    4. 4リハーサルと段取り
    5. 5現場の掛け声とセットアップ順
    6. 6記録(スクリプター)とつながり
  5. 5부 撮影7講
    1. 1ショットサイズ・アングル・構図
    2. 2露出の決め方
    3. 3レンズの選び方
    4. 4フォーマットとフレームレート
    5. 5カメラを動かす機材
    6. 6撮影部の役割と1日
    7. 7モニタリングとデータ
  6. 6부 照明・特機6講
    1. 1照明の基本
    2. 2光の選び方
    3. 3照明機材
    4. 4スタンドと固定
    5. 5光を整える
    6. 6安全とセッティングの順序
  7. 7부 美術・衣装・メイク5講
    1. 1美術部と美術デザイン
    2. 2セットとロケセットの飾り込み
    3. 3小道具とつながり
    4. 4衣装
    5. 5ヘアメイクと特殊メイクの基本
  8. 8부 同時録音5講
    1. 1マイクの選び方
    2. 2ブーム操作
    3. 3機材セッティング・電源・ワイヤレス
    4. 4ロケーション録音
    5. 5シンク・タイムコード・録音レポート
  9. 9부 ポストプロダクション4講
    1. 1編集ワークフロー
    2. 2カラーグレーディング
    3. 3音の仕上げ
    4. 4納品仕様
  10. 10부 配給・流通3講
    1. 1劇場・配信・放送の配給
    2. 2映画祭への出品準備
    3. 3セールス・権利・宣伝資料
  11. 付録1講
    1. ·韓国の撮影現場の言葉
ソフトボックスとCスタンドで空の椅子を照らしている小さなセットのイラスト
AI 生成イラスト

三点照明 — キー・フィル・バック

上から見た三点照明の配置 — カメラは人物の正面下側、キーライトはカメラの左に斜め、フィルライトは反対側から弱く、バックライトは人物の後ろ上方背景キーライト主な光フィルライト弱く埋めるバックライト輪郭を分ける人物カメラ
上から見た三点照明の配置。
  • キーライト — シーンの主な光です。ふつうはカメラの片側に斜め(約30〜45度)に置き、顔に落ちる光と影の向きを決めます。
  • フィルライト — キーの反対側から影を和らげます。キーより弱くして、顔の立体感を残します。レフ板で代用することもよくあります。
  • バックライト — 被写体の後ろ上方から頭と肩に当て、被写体を背景から切り離します。リムライト、ヘアライトとも呼ばれます。

背景を照らすライトを足すと、被写体と背景を別々にコントロールできます。三点照明は出発点であって、決まった公式ではありません。窓やスタンドなど、画面の中に光の出どころとして自然なもの(モチベーション)があれば、キーの向きをそれに合わせると自然に見えます。

キー対フィル比 — コントラストの強さ

顔のキー側とフィル側の明るさの差をキー対フィル比といいます。露出1段は光の量2倍にあたるので、2:1は1段差、4:1は2段差、8:1は3段差です。

キー対フィル比と印象
比率差印象と例
2:11段明るく均一 — CM、コメディ、軽いドラマ
4:12段立体感がはっきり — 一般的なドラマ
8:1以上3段以上強いコントラスト — スリラー、ノワール

硬い光と柔らかい光

光の質は、被写体に対して光源がどれだけ大きいかで決まります。小さな光源は影の輪郭がくっきりした硬い光に、大きな光源は影がなだらかに消えていく柔らかい光になります。同じライトでも遠ざけるほど相対的に小さくなり、光は硬くなります。

  • 硬い光 — 晴れた日の真昼の太陽、むき出しのライト。くっきりした影が緊張感と強い印象をつくります。
  • 柔らかい光 — 曇り空、大きな窓、ディフューザーを通した光。肌がなめらかに見え、影が自然になります。
  • 柔らかくする方法 — ライトの前にディフューザー(シルクや拡散材)を置くか、壁やレフ板にバウンスさせて光源を大きくします。
  • 距離と明るさ — 光は距離の2乗に反比例して弱まるため、ライトを2倍遠ざけると明るさは約4分の1になります(逆2乗の法則)。

色温度とホワイトバランス

光の色は色温度として、ケルビン(K)で表します。数字が低いほどオレンジ寄り、高いほど青寄りです。光源に合わせてカメラのホワイトバランスを設定すると、白が白く写ります。

光源と色温度(目安)
光源色温度色
ろうそく、家庭用白熱電球タングステンより低い赤みのあるオレンジ
タングステン(ハロゲン)の撮影用ライト約3200Kオレンジ
昼光(真昼の太陽)、HMI約5600K白に近く、やや青み
曇り、日陰昼光より高いより青い

窓からの昼光と室内のタングステン光が同じ画面に入ると、片方は青く、もう片方はオレンジに写ります。ライトの前にカラーフィルター(ゲル)を付けて合わせます。CTBはタングステンを昼光寄りに、CTOは昼光をタングステン寄りに変えます。色温度を調整できるLEDライトなら、さらに簡単です。

自然光を活かす

窓の光の中に座った人物に、スタッフがレフ板を向けているイラスト
窓をキーにして、影をレフ板で埋めるAI 生成イラスト
  • 窓 — 大きな窓は優れた柔らかいキーになります。被写体を窓の横に斜めに座らせ、反対側にレフ板を置いて影を埋めます。
  • レフ板 — 白は柔らかく、銀は強く、金は暖かく光を返します。屋外の逆光で顔を救ういちばん手軽な方法です。
  • 真昼の太陽 — 太陽が真上にあると目の下に影ができます。日陰に移るか、頭上に大きなシルクを張って光を拡散させます。
  • ゴールデンアワー — 日の出直後と日没前、太陽が低く、光が暖かく柔らかい時間帯です。
  • マジックアワー(ブルーアワー) — 日没直後、空にまだ光が残っている短い時間です。現場ではゴールデンアワーのこともマジックアワーと呼ぶことがあります。
  • 動く太陽 — 太陽は止まらないので、同じシーンのカットの間でも光の向きが変わります。日の出・日の入りの時刻と太陽の動きを事前に確認し、撮影順を組み立てます。

夜のシーン — 室内の夜とデイ・フォー・ナイト

  • 室内の夜 — 窓が明るいと夜に見えません。窓を遮光し、スタンドや天井灯など画面に映る照明(プラクティカル)をモチベーションにします。
  • 屋外の夜 — 街灯や看板などをモチベーションに決め、月明かりを表すなら高い位置から広い範囲を柔らかく照らします。
  • デイ・フォー・ナイト — 昼間に撮り、露出を落として青く仕上げて夜に見せる方法です。明るい空を画面に入れず、逆光を使うとより自然になります。

照明の安全

  • 場所の電気容量(ブレーカー)を確認し、消費電力の合計が超えないように分けてつなぐ
  • 電源タップのたこ足配線は禁止、大きな現場では発電機(電源車)を使い電源担当を決める
  • ケーブルは通路を避けて這わせ、横切る所はテープやマットで覆って誰もつまずかないようにする
  • スタンドの脚に砂袋(サンドバッグ)を載せ、高い位置のライトには落下防止ワイヤーを付ける
  • 水と雨 — 濡れた手でライトを扱わない。屋外ではレインカバーと漏電遮断器を使う
  • ライトはとても熱くなるので、手袋をして布や紙から離す

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