4부 演出部の実務 · 第2講 · 読了 5分

監督のための台本分析 — シーンの目的、人物の目的、ビート、演出ノート

現場に入る前に、シーンごとの答えを決めておく

演出準備は、台本を何度も読み、シーンごとに「終わったとき何が変わっているか」を決めることから始まります。各人物がそのシーンで何を求めているか(目的)と、何がそれを阻むか(障害)を見つけ、人物が戦術を変えるところでビートを区切ります。これをシーンごとの演出ノートにまとめ、トーンと参考資料を集めてスタッフが同じイメージを共有できるようにします。本読みでは全体の流れと尺を確認し、直すセリフと質問を集めます。この準備があるからこそ、現場で時間が足りなくなったときに何を守り、何を削るかがわかります。

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講義の目次第4部 第2講 · 14/49
  1. 1부 制作の流れ3講
    1. 1制作の流れ
    2. 2撮影前チェックリスト
    3. 3日々スケジュールの作り方・読み方
  2. 2부 制作実務3講
    1. 1制作予算と精算
    2. 2協賛とプロダクトプレイスメント
    3. 3権利処理(クリアランス)
  3. 3부 制作部の現場運営6講
    1. 1制作部の仕事
    2. 2ロケーションと撮影許可
    3. 3移動・食事・宿泊
    4. 4キャストとエキストラ
    5. 5現場の進行
    6. 6仮払いと領収書
  4. 4부 演出部の実務6講
    1. 1演出部の構成と1日
    2. 2台本分析と演出準備
    3. 3撮影順の組み方
    4. 4リハーサルと段取り
    5. 5現場の掛け声とセットアップ順
    6. 6記録(スクリプター)とつながり
  5. 5부 撮影7講
    1. 1ショットサイズ・アングル・構図
    2. 2露出の決め方
    3. 3レンズの選び方
    4. 4フォーマットとフレームレート
    5. 5カメラを動かす機材
    6. 6撮影部の役割と1日
    7. 7モニタリングとデータ
  6. 6부 照明・特機6講
    1. 1照明の基本
    2. 2光の選び方
    3. 3照明機材
    4. 4スタンドと固定
    5. 5光を整える
    6. 6安全とセッティングの順序
  7. 7부 美術・衣装・メイク5講
    1. 1美術部と美術デザイン
    2. 2セットとロケセットの飾り込み
    3. 3小道具とつながり
    4. 4衣装
    5. 5ヘアメイクと特殊メイクの基本
  8. 8부 同時録音5講
    1. 1マイクの選び方
    2. 2ブーム操作
    3. 3機材セッティング・電源・ワイヤレス
    4. 4ロケーション録音
    5. 5シンク・タイムコード・録音レポート
  9. 9부 ポストプロダクション4講
    1. 1編集ワークフロー
    2. 2カラーグレーディング
    3. 3音の仕上げ
    4. 4納品仕様
  10. 10부 配給・流通3講
    1. 1劇場・配信・放送の配給
    2. 2映画祭への出品準備
    3. 3セールス・権利・宣伝資料
  11. 付録1講
    1. ·韓国の撮影現場の言葉
本読みのイラスト。スタジオの一角で長いテーブルを囲んだ俳優たちが台本を読み、折りたたみ椅子に座った監督が後ろ姿で身ぶりを交えて話している
AI 生成イラスト

台本は読むたびに見方を変えて

  • 1回目 — 観客のつもりで止まらずに読みます。最初に感じたことと、わかりにくかったところだけを短くメモします。
  • 2回目 — 物語の骨組みを見ます。人物ごとに、始まりと終わりで何が変わったかを整理します。
  • 3回目以降 — シーンを1つずつ読みながら目的とビートを区切り、場所・時間帯・小道具など準備が必要なものに印を付けます。

準備が必要なものに印を付ける作業は、演出部の香盤表づくりにつながります。香盤表がシーンごとに「何が必要か」を集めるものだとすれば、演出準備はシーンごとに「なぜ撮るのか」を決めるものです。

シーンの目的、人物の目的、ビート

シーンの目的とビートの分け方の例 — 弟が兄にお金を借りに来るシーン。人物の目的(お金を借りる)はシーンを通して同じで、その下にビート1(近況から探る)、ビート2(正面から頼む)、ビート3(秘密で圧をかける)が続く。ビート2と3の間に兄が断る転換点があり、シーンの終わりには兄が秘密を知って関係が変わる例 — 弟が兄にお金を借りに来たシーン人物の目的 — お金を借りる(シーンを通して同じ)ビート1近況から探るビート2正面から頼むビート3秘密で圧をかける転換点 — 兄が断る戦術が変わるたびにビートを分けますシーンの終わり — 兄が秘密を知る何が変わったかがシーンの目的
1つのシーンをビートに分けた例 — 人物の目的は変わらず、戦術が変わるところでビートが分かれます。シーンの終わりに変わったものが、シーンの目的です。
  • シーンの目的 — シーンが終わったとき、物語や関係の中で変わったもの。何も変わらないなら、そのシーンが本当に必要かを見直します。
  • 人物の目的 — 人物がこのシーンで相手から得たいもの。「悲しんでいる」のような状態ではなく、「許してもらう」のように行動で書きます。
  • 障害 — 目的を阻むもの。相手の目的、状況、人物自身のためらいの場合もあります。
  • ビート — 人物が同じ戦術を使っている区間。探りを入れ、次に頼み込み、さらに脅すなら、そのたびにビートが変わります。
  • 転換点 — シーンの流れが折れる瞬間。カメラと芝居の変化が集まるところなので、演出ノートに別に印を付けます。

ビートを分けておくと、現場での指示が短くなります。「もっと悲しく」ではなく「ここからはお願いではなく圧力です」と言えば、俳優はすぐに理解できます。時間が足りずカットを減らすときにもビートが判断材料になります。ビートの変わり目をとらえるカットは守り、同じビートの中のカットはまとめます。

演出ノートと参考資料

演出ノートはシーンごとに1枚以内で短く書きます。長いノートは現場で読み返されません。参考資料は写真や絵、映像のフレームなどを集め、色や光、距離感のように言葉で伝えにくいものを見せるのに使います。これらの画像をまとめたムードボードがあると、美術・撮影・衣裳が同じトーンを目指せます。

  • シーンの目的を1行で
  • 人物ごとの目的と、ビートの区切り
  • 必ず守る瞬間 — 時間が足りなくても削らないカット
  • トーン — テンポ、距離感、光と色の方向
  • 俳優とスタッフへの質問

ショットのサイズやアングル、構図の選び方は、ショットとアングルの講座で扱います。演出ノートには「どんなショットか」の前に「この瞬間、観客は何を見るべきか」を書き、それをカット割りや絵コンテに落とし込みます。カット割りはシーンごとに撮影監督と確認し、チーフ助監督はセットアップの数から1日の分量を見積もります。演出ノートとカット割りが同じことを言っていれば、計画は現場でも崩れません。

本読みの進め方

  1. 01準備演出部が最新の台本、席の配置、出席者リストを用意します。ト書きを読む人をあらかじめ決めておくと、流れが途切れません。
  2. 02読む最初から最後まで止めずに読むのが一般的です。監督はこのとき芝居を大きく直すより、全体の流れとリズムを聞きます。
  3. 03メモ記録や演出部がシーンごとの尺を計り、引っかかったセリフと質問を書き留めます。
  4. 04まとめ終わったあと、直すセリフと俳優ごとの質問を脚本家と監督が整理し、変更した台本を新しい改訂版として配ります。

本読みで計ったシーンごとの尺を足すと、完成尺がどのくらいになるかの目安がわかります。目標よりかなり長いなら、撮ってから編集で落とすより、撮影前にシーンを削るほうが時間も費用もかかりません。改訂した台本には改訂番号と日付を付けて配り、全員が同じ版で作業できるようにします。

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