7부 美術・衣装・メイク · 第4講 · 読了 7分

衣装の仕事 — 役づくりのデザイン、衣装合わせ、衣装替え表、ダブル、エイジング、レンタルと返却

服で登場人物をシーンごとに語る

衣装は、セリフがなくても登場人物の年齢・職業・暮らし向き・性格を伝えます。衣装部は台本を読んで役ごとの衣装コンセプトを決め、劇中日が変わって服が変わる所をすべて洗い出し、シーンごとの衣装替え表を作ります。俳優との衣装合わせでサイズと動きを確かめます。濡れる・破れる・吹き替えが着るといった場合は、同じ衣装を何着か用意します(ダブル)。新しい服はエイジングで着古した感じを出し、シーンの終わりにはつながり写真を撮ります。借りた衣装は、届いたときの状態を記録し、返却日を管理します。

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講義の目次第7部 第4講 · 35/49
  1. 1부 制作の流れ3講
    1. 1制作の流れ
    2. 2撮影前チェックリスト
    3. 3日々スケジュールの作り方・読み方
  2. 2부 制作実務3講
    1. 1制作予算と精算
    2. 2協賛とプロダクトプレイスメント
    3. 3権利処理(クリアランス)
  3. 3부 制作部の現場運営6講
    1. 1制作部の仕事
    2. 2ロケーションと撮影許可
    3. 3移動・食事・宿泊
    4. 4キャストとエキストラ
    5. 5現場の進行
    6. 6仮払いと領収書
  4. 4부 演出部の実務6講
    1. 1演出部の構成と1日
    2. 2台本分析と演出準備
    3. 3撮影順の組み方
    4. 4リハーサルと段取り
    5. 5現場の掛け声とセットアップ順
    6. 6記録(スクリプター)とつながり
  5. 5부 撮影7講
    1. 1ショットサイズ・アングル・構図
    2. 2露出の決め方
    3. 3レンズの選び方
    4. 4フォーマットとフレームレート
    5. 5カメラを動かす機材
    6. 6撮影部の役割と1日
    7. 7モニタリングとデータ
  6. 6부 照明・特機6講
    1. 1照明の基本
    2. 2光の選び方
    3. 3照明機材
    4. 4スタンドと固定
    5. 5光を整える
    6. 6安全とセッティングの順序
  7. 7부 美術・衣装・メイク5講
    1. 1美術部と美術デザイン
    2. 2セットとロケセットの飾り込み
    3. 3小道具とつながり
    4. 4衣装
    5. 5ヘアメイクと特殊メイクの基本
  8. 8부 同時録音5講
    1. 1マイクの選び方
    2. 2ブーム操作
    3. 3機材セッティング・電源・ワイヤレス
    4. 4ロケーション録音
    5. 5シンク・タイムコード・録音レポート
  9. 9부 ポストプロダクション4講
    1. 1編集ワークフロー
    2. 2カラーグレーディング
    3. 3音の仕上げ
    4. 4納品仕様
  10. 10부 配給・流通3講
    1. 1劇場・配信・放送の配給
    2. 2映画祭への出品準備
    3. 3セールス・権利・宣伝資料
  11. 付録1講
    1. ·韓国の撮影現場の言葉
衣装合わせのイラスト。衣装のラックの横で、首にメジャーを掛けた衣装スタッフがひざをついて俳優のジャケットを直し、二人が姿見に映っている
AI 生成イラスト

服で登場人物をデザインする

衣装デザインは、「この人はこの服をどこで買い、どのくらい着てきたのか」という問いから始まります。同じ会社員でも、新人と長年の役員とでは、服の質も体への合い方も違います。物語の中で登場人物が変わっていくなら、服の色や形を少しずつ変えてそれを見せることもできます。

  • 役ごとのコンセプト — 登場人物ごとに参考画像・色・生地・シルエットを集めます。美術部のカラーパレットと合わせ、背景に埋もれないようにします。
  • カメラで困る服 — ごく細いストライプや細かいチェックは、画面がちらつくモアレが出やすくなります。真っ白や真っ黒な服は露出が難しいので、先に撮影監督と確認します。
  • ブランド — 目立つロゴは権利処理の問題になりうるので、隠すか避けます。
  • 音 — こすれる音がする生地やジャラジャラ鳴るアクセサリーは、同時録音の邪魔になります。ピンマイクを隠す場所を録音部と相談します。

衣装合わせ

衣装合わせは、俳優が衣装を着てサイズ・色・動きを確かめる場です。立った姿だけでなく、座る、走る、腕を上げるといった動きもしてもらいます。アクションシーンでは、下にパッドを入れる余裕があるかも確認します。正面・横・後ろから写真を撮って監督の承認をもらい、お直しはその場で印をつけます。

  • 衣装合わせの前 — 俳優のサイズを聞き、選ぶ余地があるよう役ごとに候補を多めに用意します。
  • 衣装合わせの後 — 決まった衣装に番号を振り、お直しとまだ用意できていない物をまとめます。
  • 現場 — 衣装部はモニターで服の見え方を見て、テイクの合間に襟やしわを直します。

衣装替え表

衣装替え表 — 横はシーン S1 から S6、その下に劇中日 D1、D1、D2、D2、D2、D3。縦は役A、B、C。欄ごとに衣装番号を書き、前の欄から番号が変わった欄を強調。役Aは衣装1、1、2、2、2、3。役Bは S1 が衣装1、S3 と S5 が衣装2、S6 は未定(疑問符)、ほかは出ないので空欄。役Cは S2 が衣装1、S4 が衣装2、同じ日の S5 で衣装3に着替える。劇中日が変わる S2 と S3 の間、S5 と S6 の間に太い線シーン劇中日S1D1S2D1S3D2S4D2S5D2S6D3役A衣装 1衣装 1衣装 2衣装 2衣装 2衣装 3役B衣装 1衣装 2衣装 2?役C衣装 1衣装 2衣装 3衣装が変わった欄出るが未定出ない劇中日が変わる所
シーン × 役の表 — 劇中日が変わる所で衣装番号が変わります。空欄はそのシーンに出ない役です。
  1. 1劇中日 — 同じ日の中では、ふつう同じ衣装が続きます。
  2. 2衣装替えの所 — 日が変わる所、または物語の中で着替える所です。
  3. 3疑問符 — シーンには出るが、衣装がまだ決まっていない状態です。

衣装替え表は、横にシーン、縦に役を並べ、各欄にその登場人物がそのシーンで着る衣装番号を書いた表です。シーンを台本順に並べて劇中日を書き添えると、同じ日の中で衣装が続いているかが一目でわかります。撮影日には撮影順に並べ替え、その日に俳優ごとに何回着替えがあり、どれだけ時間が要るかをチーフ助監督に伝えます。

ダブル・エイジング・つながり

  • ダブル — 一つの衣装を何着か同じように用意したものです。濡れる、血がつく、破れるシーンや、スタンドインやスタントマンが同じ衣装を着るときに必要です。
  • エイジング — 新しい服を洗ったり、こすったり、染めたりして、長く着てきたように見せることです。ダブルにもまったく同じエイジングをしないと、入れ替えたときにばれます。
  • 汚し — 汚れ・汗・しみをつけて、そのシーンで登場人物が経てきたことを見せます。傷み具合は物語の順に段階を決めておきます。
  • つながり写真 — シーンの終わりに俳優を正面・横・後ろから撮り、袖のまくり方やボタンをいくつ外しているかといった細部もメモします。

レンタルと返却

  • 届いたとき — 品目・数量と、しみや傷などの最初の状態を写真で記録します。
  • 手を加える前 — 詰める・染める・エイジングするなどしてよいか、レンタル先と取り決めます。
  • 撮影中 — 借りた衣装にはラベルを付け、購入した物とは分けて保管します。
  • 返却のとき — クリーニングや修理が要るかを確かめ、期限までにすべて返します。

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