9부 ポストプロダクション · 第1講 · 読了 6分

編集ワークフロー — データ取り込みから編集確定(ピクチャーロック)、コンフォームまで

撮影素材から編集確定、コンフォームまで

編集ワークフローは、撮影素材が完成した作品になるまでの順序です。元素材は複製とチェックサムで確認しながら取り込み、別に録った音を映像に同期させ、プロキシと呼ばれる軽い複製で編集します。編集は台本順に並べるアセンブルから、物語を見つけるラフカット、フレーム単位で詰めるファインカットへと進み、編集確定(ピクチャーロック)でカットの尺が決まります。その後はカラー、音、VFX が同じ編集を基に並行して作業し、コンフォームでプロキシの代わりに元素材をつなぎ直してマスターを作ります。

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講義の目次第9部 第1講 · 42/49
  1. 1부 制作の流れ3講
    1. 1制作の流れ
    2. 2撮影前チェックリスト
    3. 3日々スケジュールの作り方・読み方
  2. 2부 制作実務3講
    1. 1制作予算と精算
    2. 2協賛とプロダクトプレイスメント
    3. 3権利処理(クリアランス)
  3. 3부 制作部の現場運営6講
    1. 1制作部の仕事
    2. 2ロケーションと撮影許可
    3. 3移動・食事・宿泊
    4. 4キャストとエキストラ
    5. 5現場の進行
    6. 6仮払いと領収書
  4. 4부 演出部の実務6講
    1. 1演出部の構成と1日
    2. 2台本分析と演出準備
    3. 3撮影順の組み方
    4. 4リハーサルと段取り
    5. 5現場の掛け声とセットアップ順
    6. 6記録(スクリプター)とつながり
  5. 5부 撮影7講
    1. 1ショットサイズ・アングル・構図
    2. 2露出の決め方
    3. 3レンズの選び方
    4. 4フォーマットとフレームレート
    5. 5カメラを動かす機材
    6. 6撮影部の役割と1日
    7. 7モニタリングとデータ
  6. 6부 照明・特機6講
    1. 1照明の基本
    2. 2光の選び方
    3. 3照明機材
    4. 4スタンドと固定
    5. 5光を整える
    6. 6安全とセッティングの順序
  7. 7부 美術・衣装・メイク5講
    1. 1美術部と美術デザイン
    2. 2セットとロケセットの飾り込み
    3. 3小道具とつながり
    4. 4衣装
    5. 5ヘアメイクと特殊メイクの基本
  8. 8부 同時録音5講
    1. 1マイクの選び方
    2. 2ブーム操作
    3. 3機材セッティング・電源・ワイヤレス
    4. 4ロケーション録音
    5. 5シンク・タイムコード・録音レポート
  9. 9부 ポストプロダクション4講
    1. 1編集ワークフロー
    2. 2カラーグレーディング
    3. 3音の仕上げ
    4. 4納品仕様
  10. 10부 配給・流通3講
    1. 1劇場・配信・放送の配給
    2. 2映画祭への出品準備
    3. 3セールス・権利・宣伝資料
  11. 付録1講
    1. ·韓国の撮影現場の言葉
タイムラインと映像を映す2台のモニターが並んだ編集室の机のイラスト
AI 生成イラスト

流れをひと目で

ポストプロダクションの流れ — データ取り込み、同期、プロキシを経てアセンブル・ラフカット・ファインカットと編集し、ピクチャーロックの後は映像(コンフォーム、カラーグレーディング・VFX)と音(台詞・効果・音楽の編集、ミックス・ステム)が並行して進み、最後にマスター・QC・納品にまとまりますデータ取り込み複製・チェックサム同期音を映像に合わせるプロキシ編集用の軽い複製編集アセンブルラフカットファインカットピクチャーロック以後カットの尺は変えません映像音元素材でコンフォーム台詞・効果・音楽の編集グレーディング · VFXミックス · ステムマスター → QC → 納品
ピクチャーロックまでは一本の流れで進み、ロック後は映像と音が並行して進みます。

ピクチャーロックはポストプロダクションの基準点です。ロック前は編集が変わり続けるため、細かなカラーや音の作業をしてもやり直しになります。編集が終わってカットの尺が固まると、カラー、音、VFX の各チームがそのバージョンから一斉に作業を始めます。

データ取り込みからプロキシまで

  1. 01取り込み現場のデータ管理担当や DIT から元素材とデータログを受け取ります。少なくとも2か所に複製を置き、作業を始める前にチェックサムで元素材と一致するか確認します。
  2. 02整理撮影日とカード番号ごとにフォルダを分け、カメラレポートや録音レポートも一緒に保管します。元ファイルの名前は決して変えません。
  3. 03同期カチンコが鳴る瞬間で音と映像を合わせるか、カメラと録音機のタイムコードを合わせて、映像と音を1つのクリップにします。
  4. 04プロキシ作成元素材から編集用の軽い複製を書き出します。後で元素材につなぎ直せるよう、名前とタイムコードは元素材とまったく同じにします。
  5. 05ラッシュ確認監督と撮影監督がその日の素材を見て、フォーカス、露出、音の問題を早めに見つけます。撮り直しが必要なカットは、日程に組み込めるよう早く知らせる必要があります。

OK テイクと KEEP テイクを選ぶ

現場では撮影日報、スクリプター(記録係)のメモ、カメラレポートで、テイクごとに OK・NG・KEEP を付けます。編集者はその記録を見て OK テイクから確認し、KEEP テイクを次の候補として残します。KEEP は OK ではないものの、表情や特定の台詞のために残しておく価値があるテイクです。

NG テイクでも、冒頭やリアクションが使えることがあります。印の横に「最後の台詞がいい」「終盤ピンぼけ」のような短い理由を書いておくと、編集で探す手間が大きく減ります。

スクリプターのメモには、テイクごとに台詞が変わった箇所、小道具の位置や使った手のようなつながりの情報、監督のコメントが記録されています。編集者はそれを見てつながるテイクを選び、メモにないカットが出てきたら現場に確認します。

アセンブルからピクチャーロックまで

編集の段階とそれぞれの作業
段階作業内容主に確認する人
アセンブル選んだテイクを台本順に並べ、全体の尺を見る編集者
ラフカットシーンの順序とリズムが形になり、物語が成り立つか確かめる。尺はまだ緩い監督、編集者
ファインカットカット点をフレーム単位で詰め、目標の尺に合わせる監督、プロデューサー
ピクチャーロックカットの尺をもう変えないと全員が合意し、ポスプロの各チームに渡す監督、プロデューサー、制作会社

編集は「ラフカット v3」のように、段階、バージョン番号、日付を付けて書き出します。どのカットの話か混乱しないよう、意見はタイムコード付きで受け取ります。複数の人の意見が食い違ったときに誰が最終判断をするか、あらかじめ決めておきます。

誰が何をするか

  • 編集者 — テイクを選んで物語を組み立て、監督と一緒に編集を詰めます。
  • 編集助手 — 取り込みと整理、同期、プロキシ作成、コンフォーム用のファイル準備を担当します。
  • 監督 — 編集の方向を決め、バージョンごとに意見を出します。
  • プロデューサー — 尺、日程、予算を見ながら、監督と一緒にピクチャーロックを判断します。
  • ポスプロスーパーバイザー — カラー、音、VFX の間の日程とファイルの受け渡しを管理します。小規模な作品ではプロデューサーや編集者がこの役割を兼ねます。

コンフォームと EDL/XML

プロキシとコンフォーム — 元素材から同じ名前とタイムコードを持つ軽いプロキシを作って編集し、編集が終わったら EDL・XML に記されたクリップ名とタイムコードを手がかりに、同じ位置へ元素材をつなぎ直します元素材 A001_C003大きく重いカメラファイルプロキシ A001_C003同じ名前・タイムコード軽く変換プロキシで編集EDL · XMLクリップ名・タイムコード一覧コンフォーム — 同じ位置に元素材
プロキシと元素材は、ファイル名とタイムコードで対応づけられます。

コンフォームは、プロキシで行った編集を元ファイルにつなぎ直す作業です。編集ソフトから編集内容を受け渡し用のファイルとして書き出します。EDL は1クリップ1行で、クリップ名と素材側・編集側のイン点とアウト点のタイムコードを並べたシンプルな一覧です。XML や AAF のような受け渡しファイルは、複数のトラックや一部のエフェクト情報も運べます。何が引き継がれるかはソフトによって異なるため、本番の前に短い区間でテストコンフォームをしておくと安全です。

  • 名前を保つ — 元素材とプロキシのファイル名やフォルダ構成を変えません。
  • タイムコードを保つ — プロキシ作成時に元のタイムコードが引き継がれたか確認します。
  • 速度・サイズの変更 — スローモーション、拡大、反転は受け渡しファイルで正確に伝わらないことがあるため、別にメモして一緒に送ります。

コメント

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    現場の OK・KEEP を編集室まで

    PDNote の撮影日報でテイクごとに OK・NG・KEEP とメモを付けておけば、編集者はシーンごとに選ばれたテイクをすぐに見つけられます。ポスプロと納品の日程は、制作スケジュールでチーム全員が一緒に確認できます。

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